2006-05-28

献花


今年は5月に順番がまわってきて幸運でした。前回までに経験した回はいずれも盛夏の蝉時雨の下でやぶ蚊と格闘しながらの時期でしたから、、、

Eさんは、ドウダンツツジ、シャクヤク、トルコキキョウ、ナデシコの盛花を。まだ明るい緑色をした細かい葉を密集させることで、ピンクのシャクヤクの花をより華やかに見せてくれています。葉のつき具合の疎密のバランスもなかなか。枝をのびのび大きく広げたのと対称的に、器と馴染むよう足元に小枝を足したのも効果的な仕上げでした。

翌日点検に訪れた先生も、ドウダンツツジの配し方とシャクヤクとのバランス、ボリューム感をとても褒めてくださいました。


一方、Oさんは細長い水盤を2列に並べて、株分け+寄せ生けのようなスタイルで。
最初のフトイとビジョヤナギの位置決めがしっかりできてたので、ギガンジウムとハランを右に配置し中央にすっきりした空間が出来て、風の通り抜けそうなスッキリした生け上がりです。丈の短い小菊やソリダスタもよく傾斜させて、ツンと高めに入れたスカシユリとつり合いが取れたと思います。
こちらも、先生から空間使いの点を評価していただきました。

献花の場所は、千鳥が淵戦没者墓苑という施設で、毎日一般開放されているため様々な参拝者が訪れるそうです。いつも静寂な独特の雰囲気なのに、今回は厚生労働省主催の拝礼式を29日に控え、テントや座席等の設営が進む中の慌しい花生けとなりました。おつかれさまでした。